「ポンピドゥー・センター傑作展」を観に行ってきた件

ポンピドゥー・センターは、フランス・パリにある総合文化施設です。

絵画や彫刻、映像やダンスなど様々なジャンルの芸術の拠点をパリに設けようと計画された国立近代美術館です。

エレベーターむき出しの印象的な外観は、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

今回は、その豊富な近代美術コレクションから、様々なジャンルの作品が集まった「ポンピドゥー・センター傑作展」に行ってきました。

注目したいのはコンセプトと会場構成!

「1年1作家1作品」を紹介するというコンセプト。

1906年~1977年までの71年をタイムラインにそって巡る。

今までに観たことのない展示方法はとても新鮮に感じました。

同じ作家はいないので、71作家、71 作品に出会うことができるのです。

会場は3フロアで構成されています。

ナナメ

1つ目のフロアは、真っ赤な壁面が斜めに配置されたフロアから始まります。

斜めの壁を直線的に鑑賞していくスタイル。

ジグザグ

2つ目のフロアは、青の壁と白の壁が、折り重なるように配置されたフロアです。

「本を開くように」作品を観ていきます。

マル

3つ目のフロアは、真っ白な円形の空間。作品をぐるりと見渡せるフロアです。

それぞれのテーマカラーは赤・青・白。

会場を回りながら、それぞれのフロアの色分けはどんな意味があるのかなーと考えていましたが、ふと思いつきました。

フランスの国旗!

トリコロールカラーで色分けされているのでした。

なんだかおしゃれ。フランスなだけですが。(笑)

今回、会場デザインを手がけるのは、パリを拠点に国内外で活躍する建築家・田根剛氏。

「作品をアーティスト本人が語る展示構成にしました。時代を追いかけながら、アーティストと作品、作品と言葉、言葉とアーティストに注目して下さい。

これまでに見たことのない斬新な展示を試みました。偉大なる傑作へ敬意ある挑戦です。」と田根氏。

今回もっとも面白いと感じ、特徴的だったのは、作品ごとに作家のポートレートと作家のメッセージ(言葉)が記されていてところです。

田根氏のコンセプト通り、作家とその想いが伝わり、一つ一つの作品と向き合うことができました。

作家たちの言葉はどれも芸術的で、いつのまにか作品を観るよりもその言葉を聞くことに夢中になってしまうのでした。

印象に残った言葉と作品

中でも印象に残っている言葉は、1948年アンリ・マティスの言葉です。

「私は色彩を通じて感じます。だから私の絵はこれからも色彩によって組織されるでしょう。」

この言葉が添えられていた作品は、真っ赤な絵画。

「大きな赤い室内」。

二つの窓に二つの机。

シンメトリーに構成された部屋の絵は、この言葉とふたつでひとつの作品のようでとても印象的でした。

現実と非現実が混同した、不自然なほどに真っ赤に塗りつぶされたこの絵は言葉のようにマティスが、色を通じて感じ、また感情や言葉に色を感じ、感じるままに描いた作品のひとつかもしれません。

そして、1945年の作品は衝撃的でした。

エディット・ピアフの「ラビアン・ローズ/バラ色の人生」が流れる1945年。

この年は第二次世界大戦が終わった年で、制作された作品はなく、作品を展示するスペースだけがそこにありました。

作品がないことを作品にしてしまう。

ここだけ時間が止まったように、みんな足を止め、ピアフの歌声に耳を傾けながら、じっと何もない空間を観つめていました。

時代を追うタイムライン構成だからこそ、歴史的背景も感じられる。実際に体感してほしい作品の一つです。

最後に

美術に詳しくない私でも、作家のポートレートや言葉があることで、その作品の作られた背景や想いが分かり、少し笑えたり、また考えさせられたり・・・今までとは違った見方ができる傑作展でした。

ピカソやマティスといった有名どころから、現代ポップアートまで一度に観ることができる「ポンピドゥー・センター傑作展」は9月22日まで。

みなさま、足を運んでみてはいかかでしょうか。

ぜひ!

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